「TVアニメ『けいおん!!』ライブイベント 〜Come with Me!!〜」

セットリストは「こちら」
その他は「映画『けいおん!』12月3日公開」の情報が解禁されたりしたわけですが、
ライブの中身に関しては、総じてUtauyo!!MIRACLEの歌詞の最後、

大好き 大好き 大好きをありがとう
歌うよ 歌うよ 心こめて今日も歌うよ

これに集約されるなぁ、と聞きながら思ったし、ライブ終わっても思った。
もちろん、細かい修正すべき点とか挙げようと思えば挙げられるけど、
放課後ティータイムに求めるものというか、体現するものは完璧さではないと思うわけで……
キャスト・スタッフから作品やファンに対しての感謝、
彼らのパフォーマンスに対するファンの感謝、それらに満たされていた心地よい空間だったなぁ、
というのが何よりもの感想。
まあ、こういう感じは横アリの時もあったんだけど、2期を経て熟成されたというべきか、
人も増え、より「けいおん」愛が濃密で、個人的には多幸感をすごく感じたイベントでしたな。


ちなみに映画の公開日以外の新情報はなかったけど、あとは、恒例夏のTBSアニメフェスタで映画の続報、
で、映画の公開が始まって、きららの方での展開次第という方向かな、と予想してみる。
ああ、そういえば、山田尚子監督が想像以上に若い見た目で驚いた。
(たぶん、普通に年下だよなぁ)
<関連>
「豊崎愛生『Come with Me!!』」

わたしも
もし大好きなメンバーが緊張していたり困ったりしたときに
唯ちゃんみたいに
笑顔でみんなの不安をふきとばせるようになりたいと思いました
当日は
みんなにとっての唯ちゃんになる!!!
それを目標にして
たくさん笑って、悩んで、もがきながら
準備をしてきました
ふんす。(`ω´)

紛れもなくあのステージの上で愛生さんは「唯」だったと思う。
スフィアで大舞台を経た場数の経験というのも、もちろんあるだろうけど、
あの「GO!GO!MANIAC」や「Utauyo!!MIRACLE」など、
唯ボーカルの難しい曲を見事に歌い切ってたものねぇ。まさしくあの場に唯がいたと思います。
(どうでもいいが、愛生さんのブログを読みながらけいおん愛が伝わってきて泣けてくるわ)

うまいとかへたとか
できるとかできないとかよりも
もっともっと大切な、一生懸命な気持ちがあるということを
アニメの中でキャラクター達は教えてくれたから
わたしたちも
そんな劇中の放課後ティータイムのライブにすこしでも、いや、いっぱいいっぱい近づけるように
余計なことは考えず
今日一日声をたくさんだしました

この「気持ち」というのが放課後ティータイムらしさであり、
それを意識されていたからこそ、放課後ティータイムらしいライブだったんだなぁと思えます。

確か横アリの時も最年少ながら堂々としたステージをしていた記憶があるが、
愛生さん同様スフィアの経験を経て、さらに堂々と言うべきか、安定感抜群のパフォーマンスでしたな。
惜しむらくはムギボーカルが少ないのと、そのボーカル曲の目玉である
Honey sweet tea time」においては、
キーボードという役割故に(寿さん的には)あまり動きのパフォーマンスができなかったことか。
ただ、ムギのポジションとキャラ的にはそれの方が合致しているので、よりムギらしかったのも確か。

テンションが上がってたので、普通に喋っててもあずにゃんでしたなぁ(*^_^*)
髪型もツインテールだったし、最後の方で感極まって涙声になってしまうあたりも。
でも、天使にふれたよ!を生で聞いて、自分たちの生演奏が無事終わり、
ファンからの歓声が上がれば、まあ、そりゃそうなる罠。
そして、何よりソロパートでの衣装、(特に胸のあたりが)眼福でした(マテ

ライブ以外の時にかけてた和スタイルの眼鏡をライブ歌唱の時に外してたのは、
歌ってるときのアクシデントを考慮してだったんだろうか?

まさか、劇中に数回登場しただけで、SSAのステージに立つとは、
浅川さんも思っていなかっただろうに。
まあ、でもそこはステージ慣れしてるキャリア10年以上の中堅どころ、
鎖輪固先生とのデスデビルは雰囲気的にというべきか、素晴らしかった。

みんなよくがんばった
若者ががんばる姿はかわいくて素敵だね

これは私も横浜の時も感じたけど、今回は曲数も増えてて、練度は上がっているとは言え、
他の仕事もある中、がんばるわけで、その中でがんばりの結果をあれだけ見せてもらえると、
改めて若者のがんばる姿の素敵さに胸打たれるね。30代としては。


そして、浅川さんのtwitter「ヨーコヒカサ」が映っているんだが、
この解放感溢れる表情とライブ中の緊張感溢れる表情のギャップと言ったらw
日頃、笑いで弄られるのには、あんなにアグレッシブなのに、
歌+大舞台となるとかなりテンパった感じになってしまい、ライブに恐怖しつつ、
それを乗り越えて感極まってしまうのが、
ある種澪らしいと言えば、ものすごく澪らしいというべきか。
おかげで、こっちも貰い泣きしてしまうんだが(T_T)
こと歌唱に限れば、本人の歌唱のポテンシャルを考えると、
もっとステージでの経験値があればなぁと、もったいない気もする。
が……横アリ以降を見ても、そんなに多くないのを見ると、本人の希望なのかなぁ。

日笠さん関しては↓を踏まえた上で、
「『けいおん!!』ライブレポ〜押入れにギターが眠っている三十路にこそ伝えたい〜」

今回のライブのラストで一番印象に残っていたのは、秋山澪役の日笠陽子さんのセリフでした。
普段はお笑いや下ネタまでこなせる元気な声優さんなんですが、もう自分達の演奏一曲目で感極まりすぎてボロッボロに泣いてるんです。さすがに「はやいよ!」と突っ込まざるを得ませんでした。
しかし泣きながら演奏し、嗚咽しながら歌い終えて、最後彼女は叫んだね。
「怖かったです! でもみんなに支えられたから、みんなを支えたいと思ったんだよ!」
3万人のホールに響き渡る、すさまじい絶叫でした。

あの叫びはズシンと響いたなぁ。生演奏かどうかは楽器経験がない愛生さん&寿さんを除いた3人、
特に日笠さんを見れば一目瞭然で、
しかも、楽器経験がない上に、本来右利きなのにレフティ用ベースで弾きながら、
ボーカルの澪として歌う、という客観的に見たらメンバーの中では一番の難易度。
だから、生演奏の時ばかりは前方の客席じゃなく、
弦を押さえる自分の右手の方をほとんど見ながらも、なんとか歌うという感じだったわけで、
マイクとの距離感の調節も通常よりも出来てないわけだが、だからこそリアルだし、
一生懸命さが伝わってきた。
泣いてしまう日笠さんにシンクロして、こっちも泣けてきたからなぁ。
愛生さんの「唯ちゃんみたいな笑顔で」というのも「けいおん」らしいが、
日笠さんが涙ながら絶叫した「みんなに支えられたから、みんなを支えたいと思ったんだよ!」というのも、
けいおん」らしいなぁと思った。


もちろん「けいおん」は部活アニメで、楽器うまくなりたいとかのベクトルはあるんだけど、
夢はミュージシャン!世界一のギタリストとかが重要ではなく、
個人的には放課後ティータイムを中心として、日常生活に立脚した仲間の絆の話と思ってるわけで、
この「みんなに支えられたから、みんなを支えたいと思ったんだよ!」というのは、
まさしく絆のことであり、その意味でも「けいおん」だよなぁと。
キャストもスタッフもファンも含め全てが支え合った時間と空間があの場にはあり、とても幸せでした。

真田さんピアノ弾けるんだ、と校歌の所で一瞬思ってしまったが、
観客も含め合唱というのはすごく良かったと思います。

たぶん、大きなイベントに出るのが初めてじゃないかと思うんだけど、
しかもそれがSSAという割には充分やれてたんじゃないかなぁと。
<関連>
「『けいおん!!』ライブイベント♪ 潜入レポート」